ソイルセメントの砂防堰堤工事に重要な試験

大型一面せん断試験機(TAMAS200)

砂防ソイルセメントを用いて枠体を構築する場合のせん断強度を測定する方法の一つとして開発された。現在、砂防ソイルセメントは圧縮強度によって設計、管理されているが、圧縮強度は砂防本来の側方衝撃等におけるせん断とは異なるため、側方からの応力に対するせん断抵抗を把握しにくいのが実情である。砂防ソイルセメントのせん断強度を把握する手法を一面せん断試験にすることによって、より実際に近いデータが得られるものと考えられる。

TAMAS200
写真1:機器TAMAS200

  
写真2:機器TAMAS200の供試体設置前(上)と設置後(下)

本機は従来の一面せん断試験機の原理とほぼ同じであるが、試験供試体をØ200×H100mmとすることで粗粒土に対しても適用可能となっている。

 

構造物自体の応力強度を測定

現場で発生する掘削土砂にセメントを加え、ソイルセメントとして砂防堰堤などを構築する工法の強度設計のための剪断強度測定機である。

 

障壁の構築工法と障壁外郭枠ブロック並びにこれを用いた障壁及び剪断強度測定法(特許申請中)

従来、障壁構築にあたって枠体の内部にコンクリートを打設充填することは、現在から離れた作業施設で混練したコンクリートをミキサー車で現場まで運搬するため、施工に多大な労力が必要な上、現場で発生する大量の掘削土砂を搬出除去しなければならないため二重の手間が必要となる問題があった。
障壁の外郭を構成する枠体A内に、構築環境及び目的に対応して設定した剪断強度を得るために、事前に測定して設定した場合のセメントを混入した粘性土砂を、前記測定によって設定された所定の垂直応力によって填圧充填して構築するように構成した。

障壁