九重塔は、慶長14年(1609年)に造立されたと伝えられています。400年以上に及ぶ風化の影響により、塔身や屋根などの大部分で剥離、亀裂による痩せ細りなどが発生し、造立当時の姿が劣化によって失われつつありました。 |
|
写真1: 九重塔全景 | 写真2: 立像(激しい風化で表面が平坦化していた) |
写真3:表面に風化・剥離が広がる |
写真4:亀裂が開口し風化が進んでいた |
1年経過後、強化保存処理前の状態を維持しているのが観察されました。すなわち処理後亀裂・剥離などの損傷は認められず、指で触れても剥落せず、色調の変化もなく、強化保存状態は極めて良好でした。 |