重要建築物の危機を救え!

古い建物の基礎には、石材が用いられていることが多い。
福井県では1500年も前から、凝灰岩を主とした石を基礎などに用いており、中でも「笏谷石」といわれる石材は、かつて全国に出回っていた。これらの石材は、長い間の風化によって近年、剥離・剥落が発生しているものが多い。今回、ある寺院の建築基礎石が強風化したため、その一部をTOTで強化保存した。亀裂が多く、剥落した部分の復旧は今回は行わないが、これ以上の風化抑止のために処理を行い、現在、経過を観察中である。


ある寺院の建築物


基礎石の破損箇所


亀裂が多く発達する

多くの石材や石造物の風化侵食が現在、多発している。このような重要物や歴史的な遺産を強化し、そのままの姿で後世に受け継いでいくために、TOTが役立つことを願っている。


TOTによる強化処理