物理探査と考古学探査

非破壊で診る地下空間の世界

非破壊探査とは身の回りにある、電気や磁気、電磁波など様々な物理的性質を使って地面内部の構造を探査します。

フレミングの法則で指を3本曲げてみたり、オームの法則(R=V/A)を懐かしく思い出す方もいるでしょう。このように、物理的性質を応用した技術が物理探査なのです。ボーリングによる地質調査は実際の土や岩石をサンプリングし目視にて観察ができたり、その強度や物理的特性を試験することができるため、直接的に性質を把握することができます。しかし、ジャストポイントの地質しかわからないため、複雑な地層断面を限りなく正確に知るためには、無数のボーリング調査が必要になります。これは、現実的ではありません。そこで、物理探査によって得られる面的なデータを用いて、従来の調査を補完します。これによって、いままで把握しづらかった地質構造が2Dや3Dで可視化することができるのです。

物理探査には物質を直接触れることができない欠点があります。そこで弊社では、さまざまな探査機器を有している特徴を活かし、複数の探査から得られる結果をレイヤー処理で表現することで、地下空間の不明瞭な地質や遺跡などを明確化します。さらに、探査だけでなくその他の地質調査手法を併用し、お客様の目的を達成するためにご提案いたします。

私たちのフィールドは地球。ともに課題解決を目指すお客様と綿密な対話を重ねて、国内外問わずどこへでも探査に出向きます。主な探査方法は次の通りです。

  • 電気探査(比抵抗マッピング法、垂直探査、比抵抗二次元探査)
  • 地中レーダ探査
  • 磁気探査(フラックスゲート磁気傾度計法、プロトン磁力計法、帯磁率計法)
  • 電磁探査(MT法、VLF法)
  • 電磁誘導探査(EM法)
  • 地震探査(反射法、表面波探査)
  • 放射温度計探査

 

遺跡探査とは

遺跡探査とは、非破壊方法による物理探査によって、遺跡や埋蔵文化財の存在を予測するものです。建設事業計画区域には、多くの遺跡や埋蔵文化財が分布しています。学術的、歴史的に貴重なこれらの文化財を、建設工事によって破壊することなく、記録保存することが責務です。

 

■当社の遺跡探査

文化財の保護対策として、建設計画段階に遺跡探査を行い、地下の遺構の存在を素早く把握することが望まれます。建設工事の事前調査に、遺跡探査を採用した例は希です。しかし、公共の研究機関においては、遺跡探査の研究や検証は盛んに行われ、発表されています。

当社は1988年から遺跡探査の研究を始め、多くのサイトで成果を上げており、実用化の段階です。埋蔵文化財の保護の見地から、遺跡探査を積極的に取り入れることを提案致します。

 

□当社の遺跡探査技術

遺跡探査は、地球科学機器とコンピュータを駆使した技術です。探査の方法は地下の土質や遺構の物理的な性質およびその深さによって選定されます。また、探査の障害となる人工的な建造物・電磁波などの探査環境も物理探査の選定に重要な関わりとなります。

 

その他、お困りごとがありましたら、何なりとお問い合わせください。